インタビュー
4サイトを1つのドメインに集約―Webサイトを刷新・運用効率化したスタンレー電気
目次
■ 複数ドメイン、デザイン・運用のばらつき―旧サイトが抱えていた課題 >>
■ 更新の遅さを解消するためCMS刷新を決断 >>
■ 苦難を乗り越えながら力強くプロジェクトを推進 >>
■ 新サイト公開―デザイン統一・更新迅速化・動線明確化を実現 >>
■ さらなる社内連携、運用体制の強化、コンテンツ改善へ >>
サイトリニューアルの背景について、スタンレー電気 IR部 広報課 テーママネージャーの柴垣氏は、次のように振り返ります。
「コーポレート・製品サイトでドメインが違うため、ユーザーが製品情報にたどり着けても、企業情報へスムーズに遷移できませんでした。ドメイン毎に管理部門や制作会社が異なり、一貫した情報発信ができずデザイン・運用面でばらつきが生じていました。海外サイトの表示速度が遅いことや、コンテンツが古いまま更新されていない点、当社独自の強みを訴求できていない点も課題でした」(柴垣氏)
CMSは3製品が候補として挙がったが、最終的にコネクティが提供するエンタープライズ向けSaaS型CMS「Connecty CMS on Demand(以下、CMSoD)」を採用しました。
「事前にデモ画面を拝見し、非常に使い勝手が良さそうだと、選定に関わったメンバー全員が感じていました」と、柴垣氏は選定理由を説明しました。
また、リニューアルプロジェクトの広報部門の(実務)リーダーを務めた同社 IR部 広報課の松本氏は、CMSoDの「カスタムアプリ機能」を高く評価します。
「リリースやニュースなどを手元で編集して公開できるニュースアプリが非常に便利だと感じています。また、製品担当者からは製品情報をアプリで一括管理して更新できる点が良かったと聞いています」(松本氏)
「以前のサイトは、運営する上でどこに困っていたのかを把握することや、今後、コンテンツをどう変更していけば良いのかといった点は一から考える必要があり、私たちも手探りの状態でした。こういうサイトを目指すという方向性を、他社サイトを参考にしながら固め、実際にサイトとしてどう落とし込んでいくかについて、コネクティさんと一緒に検討していきました」(松本氏)
日本を代表する大手製造企業を中心に、Webサイトのリニューアルから運用支援までをワンストップでサポートするコネクティ 。製造業シェアNo.1のCMSベンダーとしての知見を活かし、本プロジェクトにおいても単なるツールの提供に留まらず、社内のデザイン・制作チームが密に連携することで、戦略立案からデザイン、コーディングまでを一気通貫で完遂させました。
また、プロジェクトでは、事業部とのコミュニケーションで苦労したといいます。
「広報部門とはコミュニケーションを活発にして、他社サイトを見ながら、こうしたいという要望を共有できていましたが、事業部はリソースの問題あり、要望が属人的になり、コミュニケーションがスムーズにいかなかった部分もありました。コネクティさんには要件を満たした上で公開するため、多くのマンパワーを投入していただきました」(松本氏)
最終的には、サイトの指標や顧客の要望を聞いた上で、公開後に徐々に修正していく方針にしたといいます。
「公開時に掲載する情報の量や充実度は、優先順位を付けて判断させていただきました」(柴垣氏)
2025年3月、新サイトはオープンしました。
リニューアル後の印象について松本氏は、「4つのドメインが1つになったことで、ユーザーがいろいろな情報にアクセスしやすくなり、スタンレー電気はこういう会社だという点で伝わるサイトになったと思っています。デザインも統一でき、海外からのアクセス速度もかなり良くなったと社内でも好評です」と評価します。
サイトの更新に関しても、CMSoDの導入で改善され、テキストの修正であれば、即日更新も可能になりました。
「情報の網羅性と動線の分かりやすさが向上しました。テキスト修正が社内ですぐ対応可能となり、いい効果として現れています」(柴垣氏)
サイトリニューアルの効果は、数字としても現れています。単一ドメインに統合したことで、サイト全体の評価が向上したことや、サイト構造を分かりやすく再設計したことで自然検索経由(広告経由以外の)は21%アップし、UI/UXデザインの刷新とコンテンツの質向上により、平均セッション継続時間は1分6秒増加しました。
「コーポレートカラーのオレンジが強調され、洗練されたデザインになったという声がでています」(松本氏)
CMSの導入により、入社2年目のそれほどWeb知識がない社員でも簡単に更新でき、予約公開も可能になったほか、事例紹介や技術コンテンツも写真を使いながら製品担当者自身で更新できているといいます。
「コンサルティング会社にコンテンツの診断をしてもらい、コンテンツの質が良いかどうかを判断してもらっています。毎年定点観測して、Webの数値が良くなっていくように改善していきたいと思っています」(松本氏)
また、コネクティからGoogleアナリティクスのアクセスデータなどを盛り込んだサイト分析レポートが3カ月に一度提出され、スタンレー電気とミーティングを行い、改善に向けた話し合いも行われています。
柴垣氏は、今後、企業のパーパスやビジョンを軸としたブランドサイトの構築も視野に入れています。
「企業のパーパス、ビジョン、バリューが新しく作られるので、それを掲載するブランドサイトを作ろうと思っています。自動車の照明製品の技術情報を増やし、オウンドメディア的なものを作り、スタンレー電気が光の技術に取り組んでいる点をさらに訴求していきたいです」(柴垣氏)
さらに、同社は運用体制に関しても属人化しない体制を社内で構築し、継続的に改善していくことを考えています。
松本氏は、「私はリニューアルを担当していたので、何のコンテンツがどこにあるのかは大体わかっていますが、コンテンツの更新が属人化していくのは良くないと思っています。ページがあまり更新されず、古い情報のまま止まっているといった状況を、いろいろな部署と協力しながら、きちんと最新の情報に迅速に更新していけるような社内体制を構築していきたいと思っています」と語りました。
本記事はマイナビニュース「Tech+」に掲載されたスタンレー電気株式会社のインタビュー記事です。