HOME導入事例4サイトを1つのドメインに集約―Webサイトを刷新・運用効率化したスタンレー電気

インタビュー

スタンレー電気株式会社 様

4サイトを1つのドメインに集約―Webサイトを刷新・運用効率化したスタンレー電気


(写真右)スタンレー電気株式会社 IR部 広報課 テーママネージャー 柴垣 氏 (写真左)スタンレー電気株式会社 IR部 広報課 松本 氏

(写真右)スタンレー電気株式会社 IR部 広報課 テーママネージャー 柴垣 氏
(写真左)スタンレー電気株式会社 IR部 広報課 松本 氏

グローバルに事業を展開する企業にとって、Webサイトはブランド戦略や情報発信の要となる存在です。しかし、ガバナンスの統一や多言語対応、各事業部での運用のばらつきなど、課題は少なくありません。自動車照明器具を中心とする「自動車機器事業」を展開するスタンレー電気も、サイトリニューアル前にはこうした課題に直面していました。 課題解決に向けスタンレー電気は、Webサイトの構築・デザイン・サーバー管理・保守をワンストップで支援するデジタルコミュニケーション企業であるコネクティにサイトリニューアルを依頼。コネクティが提供するエンタープライズ向けSaaS型CMS「Connecty CMS on Demand(CMSoD)」も導入し、Webサイトの運用効率化と情報発信力強化を実現しました。本記事では、CMSoDを採用した経緯やリニューアルを進める中での障壁、得られた成果、今後の展望について、スタンレー電気 IR部 広報課 テーママネージャー 柴垣氏、同課 松本氏に聞きました。

目次
■ 複数ドメイン、デザイン・運用のばらつき―旧サイトが抱えていた課題 >>
■ 更新の遅さを解消するためCMS刷新を決断 >>
■ 苦難を乗り越えながら力強くプロジェクトを推進 >>
■ 新サイト公開―デザイン統一・更新迅速化・動線明確化を実現 >>
■ さらなる社内連携、運用体制の強化、コンテンツ改善へ >>

スタンレー電気は、ヘッドランプやリアコンビネーションランプなどの自動車照明器具を中心とする「自動車機器事業」を主力事業とし、国内すべての自動車メーカーに製品を提供しています。加えて、LEDなどのデバイスを扱う「コンポーネンツ事業」や、車載センサー、光学モジュール・ユニットを手がける「電子応用製品事業」も営んでいます。同社の拠点は、日本国内に留まらず、米国、欧州、中国をはじめとするアジア地域など世界各地に広がり、グローバルに事業を展開しています。
同社は2023年11月から、社内Webサイトのリニューアルプロジェクトを開始し、2025年3月に統合された新サイトを公開しました。これまで、製品サイトは事業部や製品カテゴリーに分かれた3つのサイトが存在し、さらにコーポレートサイトを含めると、計4つのドメインに分かれていました。

サイトリニューアルの背景について、スタンレー電気 IR部 広報課 テーママネージャーの柴垣氏は、次のように振り返ります。

「コーポレート・製品サイトでドメインが違うため、ユーザーが製品情報にたどり着けても、企業情報へスムーズに遷移できませんでした。ドメイン毎に管理部門や制作会社が異なり、一貫した情報発信ができずデザイン・運用面でばらつきが生じていました。海外サイトの表示速度が遅いことや、コンテンツが古いまま更新されていない点、当社独自の強みを訴求できていない点も課題でした」(柴垣氏)
従来のサイトでもCMSを一部活用はしていたものの、更新できる範囲が限定的でした。サイトの大半は、軽微なテキスト修正であっても制作会社への依頼が必要で、更新までに時間を要していました。そこで同社は、サイトの統合と同時に、自社でスピード感をもって更新できる体制を構築するため、CMS(Content Management System)の刷新を決断しました。

CMSは3製品が候補として挙がったが、最終的にコネクティが提供するエンタープライズ向けSaaS型CMS「Connecty CMS on Demand(以下、CMSoD)」を採用しました。

「事前にデモ画面を拝見し、非常に使い勝手が良さそうだと、選定に関わったメンバー全員が感じていました」と、柴垣氏は選定理由を説明しました。

また、リニューアルプロジェクトの広報部門の(実務)リーダーを務めた同社 IR部 広報課の松本氏は、CMSoDの「カスタムアプリ機能」を高く評価します。

「リリースやニュースなどを手元で編集して公開できるニュースアプリが非常に便利だと感じています。また、製品担当者からは製品情報をアプリで一括管理して更新できる点が良かったと聞いています」(松本氏)
カスタムアプリ機能は、ニュースリリースや製品情報など、デザインが共通なページに関しては、入力フォーマットに必要な情報を入力すると自動的にWebページ化され、すぐに公開できるというものです。このアプリはクライアントごとにコネクティがカスタマイズしています。このカスタムアプリ機能がスタンレー電気をはじめ、製品情報が多岐に渡る製造業の企業からCMSoDが多く選ばれる要因のひとつとなっています。

また、CMSoDには、複数の企業サイトを一元管理し、地域や言語の違いにも対応できるグローバル統制機能が備わっており、この点も評価ポイントとなりました。
サイトリニューアルプロジェクトは2023年11月からスタートしたが、松本氏は前任者の退職により、入社1カ月でプロジェクトを引き継ぐことになり、苦労も多かったといいます。

「以前のサイトは、運営する上でどこに困っていたのかを把握することや、今後、コンテンツをどう変更していけば良いのかといった点は一から考える必要があり、私たちも手探りの状態でした。こういうサイトを目指すという方向性を、他社サイトを参考にしながら固め、実際にサイトとしてどう落とし込んでいくかについて、コネクティさんと一緒に検討していきました」(松本氏)

日本を代表する大手製造企業を中心に、Webサイトのリニューアルから運用支援までをワンストップでサポートするコネクティ 。製造業シェアNo.1のCMSベンダーとしての知見を活かし、本プロジェクトにおいても単なるツールの提供に留まらず、社内のデザイン・制作チームが密に連携することで、戦略立案からデザイン、コーディングまでを一気通貫で完遂させました。

また、プロジェクトでは、事業部とのコミュニケーションで苦労したといいます。

「広報部門とはコミュニケーションを活発にして、他社サイトを見ながら、こうしたいという要望を共有できていましたが、事業部はリソースの問題あり、要望が属人的になり、コミュニケーションがスムーズにいかなかった部分もありました。コネクティさんには要件を満たした上で公開するため、多くのマンパワーを投入していただきました」(松本氏)

最終的には、サイトの指標や顧客の要望を聞いた上で、公開後に徐々に修正していく方針にしたといいます。

「公開時に掲載する情報の量や充実度は、優先順位を付けて判断させていただきました」(柴垣氏)

2025年3月、新サイトはオープンしました。

リニューアル後の印象について松本氏は、「4つのドメインが1つになったことで、ユーザーがいろいろな情報にアクセスしやすくなり、スタンレー電気はこういう会社だという点で伝わるサイトになったと思っています。デザインも統一でき、海外からのアクセス速度もかなり良くなったと社内でも好評です」と評価します。

サイトの更新に関しても、CMSoDの導入で改善され、テキストの修正であれば、即日更新も可能になりました。

「情報の網羅性と動線の分かりやすさが向上しました。テキスト修正が社内ですぐ対応可能となり、いい効果として現れています」(柴垣氏)

サイトリニューアルの効果は、数字としても現れています。単一ドメインに統合したことで、サイト全体の評価が向上したことや、サイト構造を分かりやすく再設計したことで自然検索経由(広告経由以外の)は21%アップし、UI/UXデザインの刷新とコンテンツの質向上により、平均セッション継続時間は1分6秒増加しました。

「コーポレートカラーのオレンジが強調され、洗練されたデザインになったという声がでています」(松本氏)

CMSの導入により、入社2年目のそれほどWeb知識がない社員でも簡単に更新でき、予約公開も可能になったほか、事例紹介や技術コンテンツも写真を使いながら製品担当者自身で更新できているといいます。

サイトのリニューアルから半年が経過し、今後はさらなる改善に取り組みます。

「コンサルティング会社にコンテンツの診断をしてもらい、コンテンツの質が良いかどうかを判断してもらっています。毎年定点観測して、Webの数値が良くなっていくように改善していきたいと思っています」(松本氏)

また、コネクティからGoogleアナリティクスのアクセスデータなどを盛り込んだサイト分析レポートが3カ月に一度提出され、スタンレー電気とミーティングを行い、改善に向けた話し合いも行われています。

柴垣氏は、今後、企業のパーパスやビジョンを軸としたブランドサイトの構築も視野に入れています。

「企業のパーパス、ビジョン、バリューが新しく作られるので、それを掲載するブランドサイトを作ろうと思っています。自動車の照明製品の技術情報を増やし、オウンドメディア的なものを作り、スタンレー電気が光の技術に取り組んでいる点をさらに訴求していきたいです」(柴垣氏)

さらに、同社は運用体制に関しても属人化しない体制を社内で構築し、継続的に改善していくことを考えています。

松本氏は、「私はリニューアルを担当していたので、何のコンテンツがどこにあるのかは大体わかっていますが、コンテンツの更新が属人化していくのは良くないと思っています。ページがあまり更新されず、古い情報のまま止まっているといった状況を、いろいろな部署と協力しながら、きちんと最新の情報に迅速に更新していけるような社内体制を構築していきたいと思っています」と語りました。

本記事はマイナビニュース「Tech+」に掲載されたスタンレー電気株式会社のインタビュー記事です。