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オートスケールとは?Webサイトの機会損失を防ぎセキュリティも強化する仕組みを解説 オートスケールとは?Webサイトの機会損失を防ぎセキュリティも強化する仕組みを解説
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2025.07.15

オートスケールとは?Webサイトの機会損失を防ぎセキュリティも強化する仕組みを解説

アクセス集中によるWebサイトのサーバーダウンを防ぎ、機会損失をなくすオートスケールの仕組みを解説します。コスト最適化やセキュリティ強化といったメリット、導入時の注意点まで、企業のWeb担当者様向けに分かりやすく説明します。

#CMS#サイトリニューアル#DX#セキュリティ#Webガバナンス

企業のWebサイト運営において、メディア掲載やSNSでの予期せぬ拡散により、アクセスが急増した経験はありませんか?多くのユーザーが訪れるのは喜ばしい反面、「サイトが重くて表示されない」「サーバーがダウンしてしまった」という事態は、大きな機会損失とブランドイメージの低下に直結します。


こうした課題を解決し、安定したWebサイト運営を実現する上で欠かせない技術が「オートスケール」です。本記事では、オートスケールの基本的な仕組みから、ビジネスにもたらすメリット、そしてセキュリティ面での効果まで、企業のWeb担当者や情報セキュリティ部門の方向けに分かりやすく解説します。

オートスケールとは、Webサイトへのアクセス数やサーバーにかかる負荷(CPU使用率など)を監視し、その状況に応じてサーバーの処理能力(リソース)を自動的に増減させる仕組みのことです。


スーパーのレジをイメージすると分かりやすいでしょう。お客様が少ない閑散時にはレジを1〜2台だけ開けておき、混雑してきたら応援を呼んでレジの台数を増やして対応しますよね。オートスケールは、この一連の判断と対応をサーバーの世界で自動的に行ってくれる「自動操縦システム」のようなものです。


これにより、平常時は最小限のコストで運用しつつ、アクセスが集中した際には自動でサーバー能力を増強して、サイトが重くなったりダウンしたりするのを防ぎます。

オートスケールを導入することで、企業は具体的にどのような恩恵を受けられるのでしょうか。主に4つのメリットが挙げられます。


メリット1:機会損失の防止と顧客満足度の向上

最大のメリットは、アクセス集中時でもユーザーが快適にサイトを閲覧できることです。これにより、「せっかく来たのに見れない」という機会損失を防ぎ、売上やコンバージョンの最大化に繋がります。スムーズなサイト体験は、顧客満足度の向上にも直結します。


メリット2:コストの最適化

常にアクセスが最大になることを見越して高性能なサーバーを維持するのは、非常にコストがかかります。オートスケールなら、アクセスが少ない時間帯や時期は自動的にリソースを縮小するため、サーバーコストを必要最小限に抑えることが可能です。


メリット3:Webサイトのセキュリティ強化

オートスケールは、セキュリティ対策としても有効です。例えば、特定のWebサイトに大量のアクセスを送りつけて機能を停止させる「DDoS攻撃」を受けた際、オートスケールが機能すれば、自動的にサーバーリソースを拡張して攻撃の影響を緩和し、サービス停止を防ぐことができます。これは、事業継続性の観点からも非常に重要なメリットです。


メリット4:運用負荷の軽減

従来であれば、アクセス急増のたびにエンジニアが手動でサーバーを増強するなどの対応が必要でした。オートスケールはこれを自動化するため、担当者の運用負荷を大幅に軽減し、より創造的な業務に集中できる環境を生み出します。

多くのメリットがある一方で、オートスケール導入時にはいくつか注意すべき点もあります。


  • 設定の複雑さ
  • どのような条件(例:CPU使用率が80%を超えたら)で、どれくらいリソースを増減させるかといった設定は、専門的な知識を要する場合があります。

  • コストの予測しにくさ
  • リソースの増減が自動で行われるため、月々のサーバー費用が変動し、予算を正確に立てにくい側面があります。

  • 瞬間的なアクセス爆発への限界
  • テレビCMの放映直後など、あまりにも瞬間的かつ大規模なアクセス増に対しては、スケールアウト(サーバー増強)が追いつかないケースも考えられます。

    これらの専門的な課題に対し、実は解決策が身近にあるかもしれません。現在お使いのCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を確認してみましょう。


    Webサイトの構築・運営に欠かせないCMSの中には、その提供形態の一部として、オートスケールの機能が標準で備わっているサービスがあります。特にクラウド型のCMSでは、インフラ環境を含めてサービス提供されているため、利用者はサーバーの複雑な設定を意識することなく、オートスケールの恩恵を受けることが可能です。

    オートスケールには、主に2つの種類があります。多くの場合はこれらを組み合わせて利用します。


    水平スケール(スケールアウト/スケールイン)

    同じ構成のサーバーの「台数」を増減させる方法です。アクセスが増えたらサーバーの台数を増やし(スケールアウト)、減ったら台数を減らします(スケールイン)。柔軟性が高く、大規模なアクセス増に対応しやすいのが特徴です。


    垂直スケール(スケールアップ/スケールダウン)

    サーバーの「台数」は変えずに、個々のサーバーの性能(CPUやメモリなど)を高くしたり低くしたりする方法です。性能を上げることをスケールアップ、下げることをスケールダウンと呼びます。

    今回は、Webサイトの安定運用に欠かせないオートスケールについて解説しました。


    オートスケールは、アクセス集中による機会損失を防ぐ「攻め」の側面と、サーバーダウンやセキュリティインシデントから事業を守る「守り」の側面を両立させる強力な技術です。


    現代のWebサイト運営において、安定したインフラ基盤はビジネスの成長を支える生命線と言えます。自社サイトの表示速度や安定性に少しでも課題を感じている場合は、まず現在利用しているCMSのベンダーに、オートスケールに対応しているか相談してみるのも一つの有効な方法です。


    もしCMSでの対応が難しい場合や、より高度な設定を求める場合は、クラウドサービスに詳しい専門家へ相談し、オートスケールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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