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UX(ユーザーエクスペリエンス)とは?改善事例・分析方法・必須ツールまで徹底解説【BtoB/BtoC別】 UX(ユーザーエクスペリエンス)とは?改善事例・分析方法・必須ツールまで徹底解説【BtoB/BtoC別】
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2025.07.24

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは?改善事例・分析方法・必須ツールまで徹底解説【BtoB/BtoC別】

UXの基本からビジネスインパクトまで網羅的に解説。BtoB・BtoC別の成功事例、GA4やClarityを使った具体的な分析手法、UX改善に役立つ必須ツールも紹介。サイトリニューアルやCVR改善を目指すすべてのWeb担当者様必見です。

#CMS#サイトリニューアル#DX#SEO#ウェブアクセシビリティ#Webガバナンス

「Webサイトからの売上や問い合わせを増やしたい」
「サイトリニューアルを計画しているが、何を基準に設計すれば良いか分からない」
「アクセスはあるのに、なぜか成果に繋がらない…」


こうした課題の根本的な原因は、UX(ユーザーエクスペリエンス)にあるかもしれません。優れたUXは、ユーザーを惹きつけ、ビジネスを大きく成長させる力を持っています。


本記事では、UXの基本的な意味から、BtoB・BtoC別の成功事例、明日から実践できる具体的な分析手法や必須ツールまで、網羅的に解説します。

UX(User Experience)とは、ユーザーが製品やサービスを通じて得られるすべての「体験」のことです。Webサイトにおいては、単に「見た目がきれい」なだけでなく、「情報が探しやすい」「操作が分かりやすい」「目的をスムーズに達成できる」といった、サイト訪問から離脱までの一連の体験全体を指します。


ユーザーが「このサイトは使いやすいな」「また来たいな」と感じるような、ポジティブな体験を提供することがUXデザインのゴールです。


UIとの明確な違い

UXと混同されやすい言葉にUI(User Interface)があります。両者の違いは以下の通りです。


  • UI(ユーザーインターフェース)
  • ユーザーとサービスの接点。サイト上のボタン、メニュー、レイアウトなど、視覚的な要素すべてを指します。いわば「部品」です。

  • UX(ユーザーエクスペリエンス)
  • UIを通じてユーザーが得る体験全体。UIは、良いUXを構成するための重要な「部品」の一つです。

    レストランに例えるなら、UIは「おしゃれなお皿やカトラリー」、UXは「美味しい料理や快適なサービスを含めた食事全体の満足度」と言えるでしょう。

    優れたUXは、単にユーザーを満足させるだけでなく、明確なビジネスインパクトをもたらします。


    UX改善がもたらす3つのビジネスインパクト


  • コンバージョン率(CVR)の向上
  • 問い合わせフォームの改善や、購入までの導線をスムーズにすることで、サイトの最終目標(コンバージョン)達成率が向上します。

  • 顧客生涯価値(LTV)の向上
  • ポジティブな体験はブランドへの信頼と愛着を育み、「またここで買いたい」「この企業のサービスを使い続けたい」というリピート利用に繋がり、顧客一人当たりの生涯売上を高めます。

  • 離脱率・直帰率の低下
  • ユーザーが求める情報にすぐたどり着けるサイトは、滞在時間を延ばし、サイトからの離脱を防ぎます。

    【BtoBの場合】合理的な判断を支える「信頼」のUX

    BtoBビジネスの検討者は、価格や機能だけでなく「この企業は信頼できるか?」を厳しく評価します。サイトのUXは、その信頼性を測る指標となります。専門的な情報が分かりやすく整理され、課題解決の実績(導入事例など)が明確に示されているサイトは、ユーザーに「この企業はプロフェッショナルだ」という印象を与え、問い合わせという次のアクションを強力に後押しします。


    【BtoCの場合】心を動かしファンにする「体験」のUX

    BtoCビジネスでは、無数の選択肢の中から自社を選んでもらう必要があります。そこで重要になるのが、「楽しい」「おしゃれ」「便利」といった感情を動かす体験です。ストレスのない購入プロセスはもちろん、ブランドの世界観が伝わるデザインや、ワクワクするようなコンテンツは、ユーザーの心を掴み、リピート購入やSNSでの口コミを促す原動力となります。

    言葉だけではイメージしにくいかもしれません。具体的な改善事例を見てみましょう。


    BtoBサイト:専門情報の整理で問い合わせ1.5倍

    あるITソリューション企業では、「サービス内容が専門的で分かりにくい」という課題がありました。そこで、専門用語を避け、図やイラストを多用した解説ページを作成。さらに、課題別の導入事例へスムーズに飛べる導線を設計した結果、サイトからの問い合わせ件数が1.5倍に増加しました。


    BtoCサイト(ECサイト):購入プロセスの簡略化でカゴ落ち30%減

    あるアパレルECサイトでは、購入手続きの途中で離脱する「カゴ落ち」が多発していました。原因を分析すると、入力フォームの項目が多すぎることが判明。そこで、住所入力の自動化や、必須項目を最小限に絞るUX改善を実施したところ、カゴ落ち率が30%も減少し、売上が大幅に向上しました。

    UX改善は、闇雲に行っても成果は出ません。正しいステップで進めることが重要です。


    STEP1:現状分析と課題発見【必須ツール紹介】

    まずはデータに基づき、サイトのどこに問題があるのかを客観的に把握します。


  • Google Analytics
  • ユーザーがどのページから来て、どのページで離脱しているのか、滞在時間などを分析し、課題のあるページを特定します。

  • Microsoft Clarity(無料)
  • ユーザーのページ内の動きを録画再生できる「セッションリプレイ」や、クリック箇所を可視化する「ヒートマップ」機能で、ユーザーがどこで迷い、ストレスを感じているかを直感的に把握できます。

    STEP2:ユーザー理解を深める【ペルソナ・ジャーニーマップ】

    次に、あなたのサイトを「誰が」「何のために」訪れているのかを深く理解します。


  • ペルソナ設計
  • サイトの典型的なユーザー像を具体的に設定します。

  • カスタマージャーニーマップ作成
  • ペルソナがサイトを訪れ、目的を達成するまでの行動・思考・感情を可視化し、改善すべきポイントを洗い出します。

    STEP3:課題解決のためのUX/UI設計

    見つかった課題を解決するための設計図を作成します。これには、ユーザーが迷わないサイト構造を考える情報設計(IA)や、具体的な画面レイアウトを作成するプロトタイピングが含まれます。


    STEP4:ユーザーテストで仮説を検証

    設計した改善案が本当に正しいか、実際のユーザー(5人程度でOK)に試してもらい、フィードバックを得ます。「ここは分かりにくい」「このボタンの意味が分からない」といった生の声は、データだけでは見えない貴重な改善のヒントになります。

    サイトリニューアルは、UXを抜本的に改善する絶好の機会ですが、注意も必要です。デザインの刷新ばかりに気を取られ、「ユーザーが慣れ親しんだ操作方法を大きく変えてしまい、逆に使いにくくなる」という失敗は後を絶ちません。


    リニューアルを行う際は、必ず現状分析とユーザー調査に基づき、「なぜリニューアルするのか」「誰のどんな課題を解決するのか」というUX戦略の軸を明確にすることが成功の鍵となります。

    Q1:UXとUIの最も大きな違いは何ですか?

    最も大きな違いは、対象とする範囲です。UIがボタンやレイアウトといった「視覚的な接点(部品)」を指すのに対し、UXはUIを含めた「サイト利用における体験全体(満足度)」を指します。優れたUIは、優れたUXを実現するための重要な要素の一つです。


    Q2:UX改善のKPI(指標)には何がありますか?

    ビジネスモデルやサイトの目的によって異なりますが、一般的には以下のような指標が使われます。

  • 成果指標: コンバージョン率(CVR)、売上、LTV
  • 行動指標: 離脱率、直帰率、タスク完了率、滞在時間
  • 満足度指標: ユーザーアンケートによる満足度スコア(NPSなど)
  • Q3:UX改善に費用はどれくらいかかりますか?

    一概には言えませんが、無料で始められることも多くあります。本記事で紹介したGoogle AnalyticsやMicrosoft Clarityは無料の高機能ツールです。まずはこれらのツールで現状分析を行い、小規模なユーザーテストを実施するだけでも、多くの改善点を見つけることが可能です。本格的なリニューアルや専門家へのコンサルティングを依頼する場合は、別途費用が発生します。

    UXとは、ユーザーの視点に立って「使いやすさ」「分かりやすさ」を追求する、ユーザーへの思いやりそのものです。そしてその思いやりは、ビジネスの成果という形で必ず自社に返ってきます。


    本記事で紹介した分析手法やツールを活用し、まずは自社サイトの現状把握から始めてみてはいかがでしょうか。小さな改善の積み重ねが、未来の大きな成果へと繋がっていきます。

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