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【2025年版】法人向けCMS比較11選|大企業が選ぶべきCMSの選定ポイントを徹底解説 【2025年版】法人向けCMS比較11選|大企業が選ぶべきCMSの選定ポイントを徹底解説

2025.10.23

【2025年版】法人向けCMS比較11選|大企業が選ぶべきCMSの選定ポイントを徹底解説

法人向けCMSの比較ポイントを専門家が解説。大企業・エンタープライズに最適なCMSの選び方を、セキュリティ・ガバナンス・サポート体制の観点から紹介します。クラウド型、パッケージ型、オープンソースの違いや、おすすめCMS11選も掲載。

#CMS#DX#Webガバナンス

結論:表面的な機能比較ではなく「事業継続性」を支える基盤を選び抜く

法人、特に大企業におけるCMS選定は、単なるWebサイトの更新ツール選びではありません。それは、企業のブランドイメージ、顧客情報、そして事業活動そのものを守る「事業継続性」を支えるデジタル基盤を選ぶという経営課題です。

機能の多さや価格の安さといった表面的な比較だけで選んでしまうと、「セキュリティインシデントによる信用の失墜」「大規模アクセスによるサーバーダウン」「運用体制の破綻」といった深刻な事態を招きかねません。

本記事では、大企業のWeb担当者様が戦略的な視点でCMSを選び抜くために必要な、本質的な比較ポイントを徹底的に解説します。

法人向けCMSは、大きく分けて「クラウド型」「パッケージ型」「オープンソース」の3種類に分類されます。それぞれの特徴を理解し、自社の要件に最も適したタイプを見極めましょう。

クラウド型(SaaS)CMS

インターネット経由で利用するサービス型のCMS。ベンダーがサーバー管理やセキュリティアップデートを行うため、専門知識を持つIT担当者が社内にいなくても、安全かつ効率的に運用できるのが最大の魅力です。初期費用を抑え、迅速に導入したい企業に適しています。

パッケージ(商用)CMS

ソフトウェアとして提供され、自社サーバー(オンプレミス)またはクラウドサーバーにインストールして利用するCMS。企業の厳しいセキュリティ要件や、基幹システムとの複雑な連携など、独自のカスタマイズに対応しやすいのが特徴です。

オープンソースCMS

WordPressに代表される、ソースコードが無料で公開されているCMS。無償で利用できる手軽さから広く普及していますが、公式のサポートはなく、セキュリティ対策やメンテナンスはすべて自己責任となります。技術力のある専任担当者がいる場合や、小規模なサイトでの利用が主となります。

【比較表】自社に合うのはどれ?CMSタイプ別メリット・デメリット

CMSタイプ別の比較表
比較項目 クラウド型(SaaS)CMS パッケージCMS オープンソースCMS
セキュリティ
(ベンダーが担保)

(堅牢な設計)

(自己責任)
サポート体制
(手厚い)

(手厚い)
×
(なし)
コスト 初期費用:低
運用費用:中
初期費用:高
運用費用:中
初期費用:低
運用費用:低〜高
カスタマイズ性
運用負荷 軽い 重い 非常に重い
おすすめの企業 Web専任担当者がいない企業
運用負荷を下げたい企業
独自要件が多い大企業
基幹システムと連携したい企業
技術力がある企業
コストを最優先したい小規模サイト

CMSを選定する際、まず「サイトの目的(オウンドメディアか、ECサイトか)」「予算」「運用担当者のスキルレベル」といった基本的な要件を固めることが重要です。その上で、大企業や法人が特に重視すべき、以下の7つの専門的な比較ポイントについて解説します。

ポイント1:セキュリティ - 企業の信頼を守る堅牢性

企業のWebサイトがサイバー攻撃を受ければ、ブランドイメージの低下や顧客情報の漏えいなど、計り知れない損害が発生します。CMS選定においては、以下のセキュリティ機能・対策が講じられているかを確認することが不可欠です。

  • WAF(Web Application Firewall)の有無
  • 第三者機関による脆弱性診断の実施
  • IPアドレスによるアクセス制限
  • 常時SSL/TLS対応
  • ベンダーの迅速なアップデート体制

ポイント2:ガバナンス - 複数部門での安全な運用体制

大企業では、広報、マーケティング、人事、各事業部など、多数の担当者がサイト運用に関わります。意図しない情報公開やコンテンツの先祖返りを防ぎ、統制の取れた運用を実現するためには、高度なガバナンス機能が求められます。

  • ユーザーごとの詳細な権限設定
  • コンテンツ公開前の多段階承認ワークフロー
  • 編集履歴(バージョン)の保存と差分確認

ポイント3:サイトパフォーマンスと拡張性 - 大規模アクセスと将来性への対応

新製品の発表やプレスリリース配信後など、アクセスが集中した際にサイトが表示されなくなる事態は絶対に避けなければなりません。 また、将来的な事業拡大に伴うサイト数の増加や機能追加にも耐えうる、スケーラビリティ(拡張性)も重要です。

  • 大規模アクセスに耐えるサーバー構成・負荷分散
  • 複数サイトの一元管理機能
  • 多言語対応

ポイント4:サポート体制 - 万が一の際の事業継続性

「操作方法が分からない」「システムに不具合が発生した」といった際に、迅速かつ的確なサポートを受けられるかは、安定したサイト運用に直結します。オープンソースCMSにはない、商用CMSならではの強みです。

  • 電話・メールでの問い合わせ窓口
  • 障害発生時の復旧サポート、原因調査
  • 導入後の活用支援コンサルティング

ポイント5:外部システム連携(API) - DX推進の柔軟性

CMSはもはや単独で動くシステムではありません。MA、CRM/SFA、CDPといった外部のマーケティングツールと連携させることで、Webサイトを起点とした高度なデータ活用、すなわちDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が可能になります。API(Application Programming Interface)が豊富に用意されているかは、将来の拡張性を左右する重要な指標です。

ポイント6:操作性 - 運用効率を左右するUI/UX

どんなに高機能なCMSでも、実際に使う担当者にとって操作が難解であれば、更新頻度が低下し、宝の持ち腐れになってしまいます。デモや無料トライアルで管理画面を実際に触り、直感的に操作できるかを確認しましょう。

ポイント7:導入・運用コスト - TCO(総所有コスト)の観点

CMSのコストは、初期費用だけで判断してはいけません。ライセンス費用、サーバー費用、保守費用、そして見落としがちな「運用にかかる人件費」まで含めたTCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)で比較することが重要です。 運用負荷の高いCMSを選んだ結果、人件費がかさみ、結果的にTCOが高くなるケースは少なくありません。

CMSには、手軽に小規模サイトを構築できる「Wix」や「Jimdo」、ECサイト構築に特化した「Shopify」、マーケティング機能が統合された「HubSpot CMS」や「ferret One」など様々な種類があります。ここでは、その中でも特に法人利用、特に大企業やエンタープライズでの利用に適したCMSを11製品ピックアップし、カテゴリ別にご紹介します。

バランス型|セキュリティと使いやすさを両立したい企業向け

運用効率と安全性を高いレベルで両立させたい、多くの企業におすすめのカテゴリです。

Connecty CMS onDemand(コネクティ シーエムエス オンデマンド)

特徴:
大規模サイト向けの国産クラウド型CMS。金融機関や大手製造業など、エンタープライズ基準の堅牢なセキュリティとガバナンス機能を求める大企業に最適です。直感的な操作画面と手厚いサポート体制で、Web担当者の運用負荷を大幅に削減します。
強み:
複数サイトの一元管理、高度な権限設定、WAF搭載。

Movable Type(ムーバブルタイプ)

特徴:
国内で導入実績の多いCMS。ブログソフトウェアの草分け的存在であり、静的ファイル生成による高いセキュリティと安定した表示速度が最大の強み。パッケージ型に加え、クラウド版(Movable Type Cloud)も提供されています。
強み:
大手メディアでの採用実績、静的生成、豊富な技術情報。

ShareWith(シェアウィズ)

特徴:
クラウドCMS。特にIRサイトやニュースリリース配信など、企業の信頼性が問われる情報発信に強みを持っています。使いやすさを追求した管理画面が特徴です。
強み:
IR・コーポレートサイト特化、クラウドネイティブ。

BlueMonkey(ブルーモンキー)

特徴:
クラウドCMS。BtoBマーケティングに必要な機能を標準搭載し、リード獲得から育成までを支援します。「見たまま編集」が可能な操作性と、充実したサポート体制に定評があります。
強み:
BtoBマーケティング機能、直感的な操作性、手厚いサポート。

大規模サイト・メディア向け|高いパフォーマンスと拡張性を求める企業向け

数万ページ規模のサイト、大量のアクセス、グローバル展開などを視野に入れた企業向けのハイエンドCMSです。

Adobe Experience Manager(アドビ エクスペリエンス マネージャー / AEM)

特徴:
アドビ社が提供するデジタル体験プラットフォーム(DXP)「Adobe Experience Cloud」の中核をなすソリューション。CMS機能に加え、DAM(デジタル資産管理)やパーソナライズ機能を統合。グローバルレベルでの高度なWebマーケティングを実現するための最高峰ソリューションの一つです。
強み:
デジタルマーケティング統合、DAM機能、グローバル対応。

Sitecore(サイトコア)

特徴:
高度なパーソナライズ機能とデータ分析基盤を持つ、エンタープライズ向けコンポーザブルDXP。顧客一人ひとりに最適化されたコンテンツを自動で出し分けるなど、One to Oneマーケティングに強みを持ちます。
強み:
高度なパーソナライズ、MA連携、データ分析基盤。

NOREN(ノレン)

特徴:
大規模サイト向けのパッケージ型CMS。静的ファイル生成によるセキュリティと安定性を持ちつつ、動的コンテンツとのハイブリッド運用も可能。厳格なガバナンスと承認フローを求める企業に支持されています。
強み:
大規模サイトの安定運用、静的・動的ハイブリッド、承認ワークフロー。

Acquia(アクイア)

特徴:
オープンソースCMS「Drupal(ドゥルーパル)」を基盤とした商用のデジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP)。Drupalの持つ高い拡張性と堅牢性を活かし、エンタープライズレベルのホスティング、サポート、各種マーケティングツールを提供します。
強み:
Drupal基盤、高い拡張性、活発なコミュニティ。

特定機能特化型|MA、PIM、ヘッドレスなどに強み

CMSを単体としてではなく、他のシステムと連携するハブとして活用したり、特定の目的を達成したりするために特化したCMSです。

HeartCore(ハートコア)

特徴:
MA(マーケティングオートメーション)機能を標準で搭載したCMS。Webサイトの更新だけでなく、アクセス解析、リード管理、パーソナライズ、メール配信までをシームレスに行い、デジタルマーケティングの内製化を強力に支援します。
強み:
MA機能一体型、パーソナライズ、リードジェネレーション。

microCMS(マイクロシーエムエス)

特徴:
国産のヘッドレスCMSとして急速にシェアを伸ばしています。日本製ならではの分かりやすい管理画面とドキュメント、シンプルな料金体系が魅力。フロントエンド開発の自由度を保ちつつ、コンテンツ更新の負担は軽減したいスタートアップから大企業まで幅広く利用されています。
強み:
国産ヘッドレスCMS、シンプルな操作性、開発者フレンドリー。

WordPress(ワードプレス)

特徴:
世界最大のシェアを持つオープンソースCMS。無償で利用でき、プラグインによる拡張性も無限大です。ただし、法人、特に大企業が利用する場合は、セキュリティ対策やサーバー管理、障害発生時の対応をすべて自社(または保守会社)の責任で行う必要があり、高度な運用体制が求められます。
強み:
無料、圧倒的な情報量とプラグイン、汎用性。
注意点:
セキュリティと保守運用は自己責任。

法人・大企業向けのCMS選びは、機能リストを比較するだけの作業ではありません。自社の事業戦略、セキュリティポリシー、運用体制、そして将来のビジョンに寄り添い、共に成長できる「戦略的パートナー」を選ぶことが成功の鍵です。

今回ご紹介した7つの選定ポイントを参考に、ぜひ貴社にとって最適なCMSを見つけてください。

Q1. WordPressを企業の公式サイトで使うのは危険ですか?

A1. 一概に危険とは言えませんが、相応のリスクと責任が伴います。WordPressはオープンソースであるため、脆弱性を狙った攻撃の標的になりやすい傾向があります。専門の技術者が常に最新のセキュリティ対策を施し、万が一のインシデントに即時対応できる体制がなければ、企業の公式サイトでの利用は推奨されません。

Q2. 複数のWebサイトを1つのCMSで管理することはできますか?

A2. はい、多くの法人向けCMSには「マルチサイト管理機能」が搭載されています。これにより、コーポレートサイト、ブランドサイト、採用サイトなど、複数のサイトを1つの管理画面で効率的に運用することが可能です。サイトごとにデザインを変えたり、権限を分離したりすることもできます。

Q3. CMSの導入を検討していますが、どこに相談すれば良いですか?

A3. 複数のCMSベンダーや、様々なCMSの導入実績を持つWeb制作会社に相談することをおすすめします。1社だけでなく複数社の意見を聞くことで、客観的な視点から自社に合った提案を受けることができます。その際は、RFP(提案依頼書)を用いて、機能やセキュリティ、サポート体制についてもしっかりと比較しましょう。



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